松竹梅が行く!!


第5区 UBUD-BALI


  みなさま。お久しゅうございます。松でございます。
昨年の10月から勘定しますと、10ヶ月ぶりになりまする。なんですか、ジャカルタはバスレーンだの、スリーインワン だの、シートベルトだの新システムがやたらに増えてしまってお遍路もしにくうなってまいりました。
  そこで今回、松竹梅の3人は、そんなジャカルタに愛想を尽かし、バリ島に行ってまいりました。 バリ島よいとこ一度はおいで、腐ってもバリ、バリに入ればバリに従え、謳い文句も殺し文句も山ほどあるバリでは ございますが、それを信じてバリへと向かって、あー、行かなきゃよかったと言いながら戻られるかたは、まあ ほとんどいらっしゃらないでありましょう。それほどバリは天国でございまする。ワタクシ、松などは、神様が世界中に たった一つだけ楽園として残してやると仰せられたら、迷うことなくバリを選ぶでありましょう。65歳になったらバリで 隠居ぐらしなどとも考えているぐらいでありますから、リピーターとでも、フリークとでも、常連さんとでもなんとでも 呼んでやってくださいませ。 そんなワタクシのバリ島フリークぶりに竹と梅が、「何故に松殿はそれほどバリに入れ込んでおられるのじゃ」と 申すので、ならばついて来られよ…と話がとんとん拍子に決まり、今回の、「しばしのお別れジャカルタよ、 ジャワ島脱出、魅惑のバリ・隠れ家のお遍路ツアー」となりました。さあさあ、みなさまも後にお続きあそばせ〜。

  ワタクシ、松のバリは、そのまま私のウブドゥと言い換えられましょう。私がバリに行くときは、 ングラライ空港に着いてそのままウブドゥに直行いたします。たいてい、アグンとウィナタという、ワタクシの息子 (のようなもの)たちが迎えに来てくれますゆえ、ぼったくりタクシーにだまされることもございません。 今回も滞在は、松の御用達、ウブドゥの市場の真裏にある通り、Jl.Karna。ここには松が15年前から常宿にしている ロスメン(ホームステイみたいなもの)がありまする。名前は「Yunis House」。アグンとウィナタはここの長男と次男で、 この二人の間にユニという長女がおります。家族は他に、彼らの父親(バパと呼びます)、バパのお兄さん夫婦 (バパ・べサール、イブ・べサールと呼びます)、そして、ロスメンの仕事のあれこれを担当するコマンという名の お兄さんがいっしょに住んでおります。彼らの母親は、残念ではありますが5年ほど前に病気で亡くなりました。
    ウィナタと松とバリの犬           アグンと松         ババベサールとイブベサールと松      

  ここに泊まることがわかったとき、まず梅がビビりました。なぜかと申しますと、北海道生まれの 暑さに弱い梅はエアコンなしの部屋では 眠れないのでございます。「ね、ね、暑かったらホテルに引っ越そうね」などと梅は言い、「よし、わかった」と、松は 答えはしたものの、はなっから他の宿に泊まる気などありませぬ。それよりなにより、きっと梅たちがこのロスメンを 気に入ってくれると信じていたのでございます。
  案の定、このロスメンの持つバリ独自の家屋の面白さと、アットホームな雰囲気と、自然な涼しさに、 みな合点し、文句を言う者などいなかったのでございます。
朝、家の人達の活動を身体が敏感に感じ、目が覚めます。すぐ裏手にある市場の喧騒も、程よく耳に 伝わってまいります。きりりとした空気に誘われ、小さなウィナタを抱いて毎日家の前の通りを散歩していた のが15年前であることがうそのようです。そのぐらいこの家は変りません。ただ、ウブドゥのメイン通りは変貌いたしました。 なにせ、BCA銀行のATMがあるのでございます。「アニマル」のショップがあるのでございます。 大手スーパーマーケットがあるのでございます。15年前のウブドゥだけで記憶が止まっている方には信じられない 光景でございましょう。 ですが、裏通りは健在でございます。松は以前、カルナ通りに高速道ができるという恐怖の夢を見たことがございますが 今のところそんな悪夢が実際に起ころう気配はございません。安心安心。
      Yunis Houseにて松、竹、梅               Jl.Karnaにて竹と梅          

   さて、ウブドゥの楽しみは散策でございます。あてもなく歩くのでございます。そして、ちょっと風情のよい カフェとかレストランがあったら、入ってラッシー(インドのヨーグルトドリンク)でもいただきましょう。なぜかラッシーは バリの人気メニューなのでございます。そのときに、絵葉書でも買って入れば、オープンエアのそよ吹く風も心地よく 最高の気分で、友人知人別れた恋人などに便りがしたためられまする。

   また、ガイドブックに燦然と紹介されている、ウブドゥの名だたる隠れ家ホテルに行くのも楽しゅうございます。 なぜなら、バリの、しかもウブドゥの隠れ家ホテルと言われるコテージやヴィラの数々は、どこの国にも真似のできないであろう 自然とオリエンタルとモダンの微妙にマッチした素晴らしいセンスが、建物のすべてにちりばめているからでございます。 ただし、泊まりはいたしません。一泊300ドルだの、800ドルだの、お遍路メンバー松竹梅のだれも、手が出るわけが ございません。あ、手が届くわけがございませんと言いなおしましょう。表記は正しく正直に。 ですから、ホテルのレストランかラウンジでお茶するだけなのでございます。それだけでも、そのホテルの持っている空気と 売りにしている景色は充分楽しめると言うものでございます。ちなみに今回、松竹梅はウブドゥのメイン通りの先、チャンプアンを 突っ切った先にある、アユン川のほとりに建つアマンダリホテルに行ってまいりまして、 一杯数万ルピアのコーヒーを、「高こうございますねー」「まこと、高こうございますねー」と口々に しながらいただきました。だがしかし、松竹梅は、コーヒーの高さに すごすご尻尾を巻いて帰ってしまうような、そんな小心者ではございません。受付のマネージャーっぽい 人に、「来月友人が来ることになりましたゆえ、ウブドゥで最高の旅篭に泊まらせたいと思っておりまする。ついてはここ、 アマンダリの物件を拝見したいのじゃが、可能なものかや?」と、申し述べ、スーペリア(500ドル)とスイート(1000ドル)を 見せてもらいましたのでございまする。やーまーそりゃー、素晴らしくはございましたが、これに1000ドルはねー、 ちょっとねーと、やはり高さを嘆く言葉を連発しながら、アマンダリホテルをあとにしたのでございました。

   それより、ウブドゥ近辺は今、趣味のいい別荘がたくさん貸し出されています。ワタクシに言わせると、 その方がよほどヨダレものでございました。たとえば、ウブドゥのメイン通りにあるウブドゥ王宮の脇の道を ずーと上がったあたりにある、オーナーはフランス人という三階建ての別荘。ライステラスに面した道路脇に 建っており、3階が道路につながる正面玄関、その3階には、台所、ダイニングルーム、居間、メインベッドルーム。 階段を降りました2階には3つのベッドルーム、一番下は、プールとサンデッキ風バルコニー。もちろん家具家電 完備でございまする。 梅がキャーキャー言いながら写真をとりまくりましたが、残念ながら誤って消してしまいました。いつか再び撮影に 行ってまいりますので、それまで証拠写真はお待ちくださいませ。ちなみにそこは1ヶ月800ドルぐらいだったと 記憶しておりまする。ワタクシたちが、隠れ家ホテル1泊1000ドルに興味がもてないのもおわかりいただけますでしょう。

   さて、松がウブドゥに泊まると必ず買いに走るものがございます。それは「ブレム」。お米で作った お酒でございます。透明なアラックとちがって、白く濁ったブレムはとても甘く、レモンを絞って飲むと酸味が食欲を誘います。 そのブレムは、たしかに空港やスーパーにも売っておりますが、うまくない。 美味しゅうないのでございます。 やはりブレムは、自家製が一番。Yunis Houseでも、Ibuが生きていた頃は、Ibuの作ったブレムを飲ませてくれたものですが、 今はそれが叶いません。それを嘆いていたワタクシにBapakが、おいしいブレムを調達してきてくれました。聞くと、 モンキーフォレストの集会所の脇の道を入って所にあるワルンで、自家製を売っているというのでございます。それからは、 ウブドゥに行くとまず、そのワルンでブレムを買ってきてもらい、市場でレモンを買い、毎晩寝酒に一杯という パターンになってしまいました。 酒好きの竹と梅がそれを聞いて黙っている訳がございません。自分たちで買いに行こう! とそのワルンへ直行。 「ブレム買いたし」と述べると、ワルンのおばちゃんはいきなり怪訝な顔になり、「誰んとこ泊まってんの」。「Yunis」と 答えると、「ははん。して、いくら入り用じゃ」と言いながら用意してくれるのでございます。身を乗り出して見ておりますと、 ブレムの入っている瓶(かめ)は、店の奥にありまして、それを柄杓ですくってビールなどの空きビンの中に入れている ようでございます。お値段は1本1万ルピア。納得の美味しさでございます。
ブレム販売ワルンにて、竹と梅

   ウブドゥで時間がございましたなら、ぜひスカワティ市場に足を伸ばしてくださいませ。ウブドゥから ベモに乗って20分ぐらいでありましょうか。ここは安い。バリの観光ルートに沿っている地域の中では、とびぬけて安い。 なにせ、ウブドゥの市場のお土産やさんが、ここで仕入れて行くというわけですから、仕入れ値段で買えるということ でございます。もちろん、高度な値切りの技術が必要でございますから、ご覚悟くださいまし。また、ジャワ人の観光バスも どどっと乗り付けておりまして、中、ぐちゃくちゃでございます。ジャカルタの誇るショッピングスタジアム、マンガドゥア もここの人口密度には負けるかもしれませぬ。
木彫り人形70p高1セット(Rp.50,000) すかし彫り40p×20p(Rp.15.000) すかし彫り60p×25p(Rp.25,000)
鏡用フレーム60p×120p(Rp.40,000)  ワンピース、Tシャツなど(Rp.6,000〜10,000)

   ウブドゥの最後はちょっとはりこんで一泊40万ルピアのHotel Ubud Village へ。アマンダリの1000ドル に比べればかわいいもんでございますが、一泊5万ルピアのロスメンから来た人間にとっては、それはもう清水の 舞台から飛び降りる…と言いますか、チャンプアンの橋から飛び込むほどの勇気がいります。でも、夕日がやしの シルエットの中をゆったり美しく沈みゆく行くのをブレム片手にながめれば、ウブドゥのプログラムは完璧に終了で ございましょう。そうそう、市場に行ったときに、お供え用の花びらが数千ルピアで売っておりますので、 それを買ってきてホテルのバスルームに浮かべてフラワーバスを楽しめば、わざわざ高いスパに行って散財することは ございません。
梅 in バリの夕暮れ    

   そして、ウブドゥでお祭りがあれば、クバヤとサロンをまとって行ってみましょう。ウブドゥの人たちは よほど特別な儀式でもない限り、気軽にお寺の中に誘ってくれます。そして、バリヒンドゥーの世界を少し見せてもらいましょう。 独特の宗教のもとに暮らしてはいるけれど、外の人にも柔軟にそれを見せてくれる、 とてもやさしくたおやかな、ウブドゥの人々と自然に、松はやっぱりとてもほれ込んでいるのでございました。
松、Yunis Houseの家族と家の祠で    



2004年7月




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提供: ジャカルタコミュニケーションクラブ